夏期講習LPの文章を早く仕上げたくて、他塾のLPを参考にしたり、AIに丸ごと書いてもらったりすることは珍しくありません。ただ、そのまま公開すると「どの塾のLPを見ても同じことが書いてある」状態になり、比較されたときに埋もれてしまいます。本記事では、テンプレ・AI文章をうまく活用しつつ、自塾らしさを残すための考え方を整理します。
「どこかで見た」文章になる理由
忙しい中で参考にできる情報源——他塾のLP、AIの文章生成——に頼るのは、とても自然な流れです。ただし、そこで得られる文章は「一般的に良いとされる表現」の集合体であり、当然ながら他の塾も同じ表現にたどり着きやすいものです。結果として、「熱心な指導」「安心の環境」といった、どの塾にも当てはまる言葉だけが並ぶLPになってしまいます。
保護者は複数の塾のLPを見比べます。同じような言葉が並ぶページばかりだと、最終的に「決め手」がないまま、料金の安さや知名度だけで選ばれてしまうことになりかねません。
これは個人塾にとって特に痛い状況です。大手のように知名度や広告費で勝負できない分、「この塾ならでは」の言葉こそが唯一の武器になります。その武器がテンプレ文章によって失われてしまうと、比較の土俵にすら立てなくなってしまいます。

テンプレ・AI文章そのままのサイン
見直しのサイン
- 固有名詞(地名・学校名・講師名)が一つも出てこない
- 数字が一切出てこない(合格実績、通塾人数、指導年数など)
- 読んでも「他の塾との違い」が分からない
- 文体が妙に整いすぎていて、話し言葉の温度がない
- 他塾のLPと見出しの順番・言い回しがほぼ同じ
一つでも心当たりがあれば、それは「悪い文章」ではなく「まだ自塾の言葉になっていない文章」というだけです。直す余地は十分にあります。
「自塾にしか書けないこと」を1つ入れる
全文を書き直す必要はありません。骨格(構成・流れ)はテンプレやAIの案をそのまま使ってよいので、要所要所に「自塾にしか書けない一文」を差し込みます。たとえば、実際にあった生徒とのエピソード、地域の学校事情への言及、先生自身の言葉での想いなどです。1つのセクションにつき1つ、自塾の話を足すだけで印象は大きく変わります。
たとえば「講師紹介」のセクションなら、経歴を並べるだけでなく「なぜこの仕事を選んだか」を一言添える。「料金」のセクションなら、金額の説明だけでなく「なぜこの価格設定にしているか」の考え方を一文加える。こうした小さな追記の積み重ねが、テンプレ文章に体温を与えます。
具体的な数字・固有名詞で差がつく
「熱心に指導します」より、「〇〇中学の定期テスト範囲に合わせて教材を毎回作り直しています」のほうが、圧倒的に信頼されます。抽象的な表現を、地名・学校名・数字に置き換えられないか、一文ずつ見直してみましょう。「実績があります」ではなく「昨年度、〇名が第一志望に合格しました」のように、読んだ人が具体的にイメージできる言葉を選ぶことが鍵です。
数字を出すのが難しい場合でも、代わりになる具体性はあります。「毎回小テストを行っています」ではなく「毎週金曜に前週の復習テストを行い、その場で解説しています」のように、いつ・何を・どうしているかを一段階細かく書くだけでも、テンプレ文章から抜け出せます。

文章は骨格、肉付けは自分の言葉で
AIやテンプレを「悪」とする必要はありません。構成を考える時間、言葉選びの土台作りには大いに役立ちます。ただし最後の肉付け——「自塾にしか言えないこと」を足す作業——は人にしかできません。この一手間を惜しまないことが、埋もれないLPへの近道です。文章づくりに迷ったときこそ、AIに骨格の案を出してもらい、そこに自分の言葉を足す、という順番を意識してみてください。
逆の順番——自分の言葉で書いた文章を、AIに整えてもらう——でも構いません。大切なのは、最初か最後のどちらかの工程に、必ず自分の言葉を通すタイミングを残しておくことです。両方をAI任せにしてしまうと、この記事で挙げたようなサインが出やすくなります。
まとめ
テンプレやAIの活用は時短の強い味方です。ただし骨格のまま公開せず、固有名詞・数字・自分の言葉を1つでも足してみてください。この一手間が、「どこかで見たLP」から「この塾のLP」に変える分かれ目になります。